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足利再審、菅家さんの追及にも元検事謝罪せず(読売新聞)

 栃木県足利市で1990年に4歳女児が殺害された足利事件で、昨年6月に釈放された菅家利和さん(63)の再審第5回公判は、22日午後も宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)で続いた。取り調べを担当した宇都宮地検の森川大司・元検事(62)に対する約3時間の証人尋問で、菅家さんは「謝って下さい」と何度も求めたが、森川元検事から謝罪の言葉は最後までなかった。

 「私は17年半、無実の罪で捕まっていた。あなたはこのことをどう思いますか」。冒頭、菅家さんは机に両手を突いて身を乗り出し、にらみつけた。森川元検事は目を合わせず、「証拠を検討して間違いないと判断して起訴した。非常に深刻に思っている」と答えた。

 さらに「全部やっていないと正直に話したのに、なぜ弁護士や裁判所に伝えなかったのですか」と迫ると、「報告する必要はないと考えていた」。怒ったように体を揺らした菅家さんは、「家族に謝って下さい」「反省していないんですか」「大変なことですよ」と言葉を替えて謝罪を求めたが、森川元検事は「非常に深刻に受け止めている」「今、申した通り」と繰り返すだけ。最後に菅家さんは「私のことを人間性がないと言ったが、あなたの方がないんじゃないか」と語気を強めた。

 続いて佐藤博史弁護士から「菅家さんが無実だと思ったことはないか」と聞かれた森川元検事は、毅然(きぜん)とした口調に変わり、「それはありません」と断言した。

 取り調べの録音については「重大な事件で参考になるかもしれない」と思い独断で行ったと説明。尋問中、佐藤弁護士が「まじめさに欠けている」と指摘し、森川元検事が「威嚇するのか」とにらみ返すなど、怒声でのやり取りもあった。

 閉廷後、栃木県庁で記者会見した菅家さんは「当時は優しそうな検事と思った。(4本目の)テープを聞いたら、頭を押さえつけるような内容で腹が立った。謝らない限りは許さない」と話した。

 公判は、次回の2月12日に検察側が無罪論告、弁護側が最終弁論を行って結審する。無罪を言い渡す判決は3月26日。

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